ふっくら炊いた冬穴子、旨みの詰まった牡蠣

海水の温度で季節の変化を知る海の魚。海水1度の変化は魚にとって、10度の変化ほどだそうだ。近年はいつまでも暖かく、年内はなかなか冬が来ないことが多い。それでも水温1度の変化で海の季節は大きく変わるのだろう。


今日の地魚は 左から真鯛、勘八、金目鯛
金目鯛の刺身は焼き霜造り。ぽん酢の水晶寄せと一緒にいただく
伊豆の魚も海が冷たくなるに従って脂が乗ってくる。生で食せるのは地元ならではの楽しみ方。



穴子には年に2度の旬があるのだとか。淡白な白身魚の穴子は「梅雨穴子」とも言われて夏に楽しむのが一般的。冬場は「冬穴子」と呼ばれ、脂が乗ってコクがありその味は鰻に匹敵するという人も


冬穴子と蕪の煮合わせ
ふんわりと甘みのある脂が乗った穴子ともっちりした揚げ粟麩



牡蠣の水揚げ解禁日は3週間と大幅に遅れた。猛暑のせいだという。牡蠣の餌となる良質な植物性のプランクトンが豊富なことが、良い牡蠣が育つ条件。水揚げを遅らせることで成熟した牡蠣がいただける。


牡蠣の炊き込みご飯とほうれん草の摺り流し
ぷりぷりで濃厚な牡蠣、ご飯は味が染み込んで旨みがたっぷり


椀ものは日本の伝統料理、摺り流し。椀だねは伊豆の湯葉、吸い口は胡椒。出汁と素材の旨みを充分に味わえる。